フランシス・プーランク (1899-1963)
Francis Poulenc
フランシス・ジャン・マルセル・プーランク(プランク)(Francis Jean Marcel Poulenc, 1899年1月7日-1963年1月30日)は、フランスの作曲家。フランス6人組の一人。声楽、室内音楽、宗教的楽劇、オペラ、バレエ音楽、オーケストラ音楽を含むあらゆる主要な音楽ジャンルの楽曲を作曲している。その作風から、1950年7月のパリのプレス紙において評論家のクロード・ロスタンから「ガキ大将と聖職者が同居している」と評された。
1899年にパリの裕福な家庭に生まれる。両親は敬虔なカトリック教徒であった(父エミールは、叔父のカミーユと共に製薬会社プーラン社の創設者)。5歳の頃から母親からピアノの手ほどきを受け、1914年(15歳)からはスペイン出身の名ピアニスト、リカルド・ビニェス(ドビュッシーやラヴェルのピアノ曲の初演を数多く手がけた)にピアノを師事し、多大な影響を受ける。
ピアノ以外の楽器については、弦楽器よりも管楽器の音色を好んだため、管弦楽曲では管楽器が重要な役割を演じることが多く、室内楽曲においても管楽器のための作品が多い。なお、プーランクは様々な楽器の組み合わせで室内楽曲を作曲しているが、その中に同一の組み合わせのものはない。
プーランクは生粋のパリっ子であり都会人であった。彼が作る曲は軽快、軽妙で趣味がよく、ユーモアとアイロニーと知性があり「エスプリの作曲家」と言われるが、敬虔なカトリック教徒であった両親の影響を受け、宗教曲や合唱曲も手掛けている。自身はこの分野について、「わたし自身の最良の部分、何よりも本来の自分に属するものをそこに注ぎ込んだつもりです。(略)わたしが何か新しいものをもたらしたとするならば、それはまさにこの分野の仕事ではないかと思います」と述べている。
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